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なぜ、子供の日本語教育にこだわるのか その2


 日本人の両親から生まれ、日本に育った私は、格別、「自分が日本人かどうか」「日本とはどういう国か」、など自問自答したことはなかった。
 ところがフランスへ来て見ると、四六時中、フランスはこうだ、フランス人はこうだ、日本はどうなんだと聞かれて参った。それだけぼーっと何も考えずに人生を過ごしてきたツケが回ってきたのだ。日本のことも知らなければ、それをうまくごまかすフランス語も容易に操れない。随分と情けない思いをした。

 ある日、道端でアジア系の女性から「日本人ですか?」とフランス語で聞かれた。子供達と散歩中だったので私たちの会話を聞きつけたのだ。話して見ると彼女も日本人。日本からイギリスへ渡り、フランス人の御主人と知り合ってフランスに移住してきたそうだ。そんな会話をいつまでも彼女はフランス語で続け、「もう随分日本語を話さないから日本語がはなせなくなっちゃった」とフランス語で言う。その言葉に私はぞっと背筋が寒くなった。本やテレビでも感情移入の激しい私は、わが身のことのように感じてしまったのだ。自分の言葉を失うことがある・・・と。

 言葉を失う話はその前にもあった。たしか五木寛之の本にもでてきたし、昔知り合った友達も日本語で言葉に詰まるほどフランス語に浸っていた。自分も留学の一年目は語学上達のため日本人を避けて自分が何者かわからなくなるときがあった。

 人それぞれ言語に対する考え方は違うと思うが、私にとっては言語は人格の一部。フランス語で話す時と日本語で話す時は声の抑揚も人格も変わる。フランス語ではズバッと言えることがあり、日本語では恥ずかしくて言えないことがある。つまり、私が日本語を失えば、私は私を失い、新たなフランス語の私に生まれ変わってしまうということだ。

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 このテーマ、しばらくだらだらと続きます。
  
  


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コメント

Marianiさん、こんにちは♪

御自身がマルチリンガルのお母さんに育てられるお子さんたちは、本当に、名実ともに地球人なのでしょうね。二極対立または融合とは全く別の見地に立っていらっしゃるのですね。
2言語からひとつ言語が増えるだけで、こんなにも世界の見方がかわるのだなあと思わされました。また、お母さん自身が複数の母語をもつマルチリンガルでその内面を語ってくださって、神秘の世界を垣間見たよう、とても興味深いお話をありがとうございます。

その御老人のお話、アルツハイマーは近い過去を忘れてしまい遠い過去は細部まで覚えているというのも関係あるのでしょうか。それにしても、ドラマを見るような感慨深いエピソードですね。

2010/01/15(金) 17:19:12 | URL | garapy #- [編集]
こんにちは。言語は人格の一部を形成する、に同感です。また、精神的な思考回路も言語(文化)によって異なるかと思います。

日本語を話す時は日本語。多国語を話す時はその言語の持つ回路を頭で辿り、心で感じた言葉を発する。人格が分かれるというよりは自分の新しい面が現れる、というか。

興味深く本当のお話。イタリアに永住されている(日本語を失くした)老人が、痴呆症になりました。その時に失ったのはイタリア語。今度は母国語の日本語しか話せなくなったというのです。

友人がボランテイアで(日本語)で介護をしていましたが、結局この方は最後まで35年以上話してきた外国語のイタリア語を忘却。逆に母国語の日本語が生きていたのです。

母国語が形成される幼少期に刻み込まれた言語は一生残るもの、という印象を受けました。もちろん、生活の中で使ってきたのはイタリア語のみのはずが脳の細胞は日本語を最後に知覚した、と言う点が興味深いです。

多言語を操るとは多重人格になることではなくて、そんな複雑な重層構想を自分の中に持ちあわせることだと思います。そしてそのバランスをうまくとっていくことが私にとっては心地よい空間です。

オリジナル言語で文学などを読むとそれを強く感じます。自分の中の未知な部分がその言語独特の表現法によって、現れたり。ミックスの子どもたちの豊かさはそういう異なる世界をMINDが自由に行き来できる、目には見えない文化でしょうね。

日本語や日本文化を誇りに思いながらも、もはや~人という枠には留まらず、宇宙船地球号の一員というような感覚で生きていきたいものです。そして、美しい日本語をずっと失いたくないなと思います。

2010/01/14(木) 17:24:45 | URL | Mariani #sfQLks0g [編集]
ruruさんへ

初めまして、コメントありがとうございます。
訪問履歴から時々お邪魔していましたが、いつも小さな音楽家yuくんと写真のchicさにため息をついています。音楽家ファミリーでいらっしゃるのですか?
yu君はうちの次郎と同じ年、太郎はワンちゃんのぷ君と同じ年で~す!
これからもどうぞよろしくお願いします♪

2010/01/08(金) 20:57:59 | URL | garapy #- [編集]
麻さんへ

初めまして、ようこそ。
共感していただいて嬉しいです。
麻さんのお宅は多言語環境ですよね。
イタリア語と日本語は継承語、その他は実用語となるのでしょうか。
うーん、大変そうですね~

多言語を操ると多人格になるでしょうか???お子様方に伺ってみたいです!
2010/01/08(金) 20:53:50 | URL | garapy #- [編集]
はじめまして。
同じフランス在住のruruと申します。
私のblogにも足跡を残してくださっているのでわかりますでしょうか?
太郎くんと同い年の息子がいるのですが
あまりの違いにびっくりです!
garapyさんとお子様たちの努力の賜物ですね。
参考にさせていただきます♪
2010/01/08(金) 15:54:55 | URL | ruru #CIo0jGQw [編集]
はじめまして!
ランキングから来ました。ドイツ在住です。
おっしゃること、よくわかります。
言語は人格の一部ですよね。
こどもたちの言葉の教育、まだまだ模索しながらですが、前向きにやって行こうと思います。
2010/01/08(金) 13:04:43 | URL | 麻 #- [編集]
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Author:garapy
日仏ダブルの男の子を育てています。
5歳と6歳半からの記録です。それ以前の記録は、リンクの♪フランスで日本語教育ママ日記を見てくださいね。

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